元教授の話の続き [アメリカ事情]
昨日お話した先生はほかにも恒常的なボランティア活動をいくつかなさっていました。
一つは私が習っていた無償の教会での英語教室(ESL)
もう一つは、聞いた時とても驚いたのですが‥
刑務所を出る青年の社会復帰のための足場としての下宿屋だそうです。
先生は名家の出身らしく、大きなお宅をお持ちなようで、
奥様がなくなって、寂しくなったお宅に賑やかさを取り戻すためと、
歳をとられて、健康に自信がなくなり、そばに人がいてくれたほうが良いと思い、
下宿屋のボランティアをしようと思われたそうです。
部屋に空きができると色々な下宿人希望者が面接に来るそうです。
下宿をしても良いかどうか決めるのは先生ではなく、先生の猫だそうです。
猫がその人を気に入れば下宿人決定となるそうです。
猫が気に入る人に悪い人はいないと言っていました。
常時4人程度の下宿人が先生のお宅にいるそうです。
ブラジル人の友達はとても信じられないという顔をしていましたが、
先生は社会復帰を助ける仕事はとても大切なことで生きがいを感じているようでした。
時々その下宿人についての話を私たち英語教室の生徒も聞きました。
その中には友達が知らないうちに車に置いていったドラッグを警察に見つけられ刑務所に入った青年もいたそうです。
そんな風に先生はみんなの話し相手や人生相談にものっていらしたのでしょう。
ボランティアをすることは当たり前のことで、自分が特別なことをしているという意識はないようでした。ボランティア意識の進んだ国ゆえ、このようなボランティアも発達するのでしょう。
アメリカの素晴らしいところは、ボランティアが生活の一部になっているということです。州によっては裁判の判決でボランティアをさせる刑があると聞きます。
そうした奉仕活動に抵抗なく自ら進んで行うことができるのが本当の「自由」なのでしょうね。日本の自由とは根底が違うんですよね・・・。
by masa63 (2005-08-31 21:48)
tanamasa様
ボランティアで社会のかなりの部分が支えられているように感じられました。
そのことが、また「進んで何かをやることはとても良い事で大切なこと」という意識を子供の頃から育てられるんですねきっと。
by Mockingbird (2005-09-02 14:12)